あまねの心理師への挑戦

現在放送大学で心理学を学んでいます。 メンタル心理カウンセラー取得。上級心理カウンセラー取得。

言葉の不思議。

私たちが普段使っている言葉。

当たり前のように発音し、会話をする。

でも、どうやって言葉を覚えたのか、会話が出来るようになったのか?

それは覚えていないですよね。

今日は、そんなお勉強をしました。

 

鳥の歌

鳥の中には、歌を歌う種類がいます。

身近なものだと、文鳥や十姉妹です。

実はうちには十姉妹が5羽います。とってもかわいくて、癒されています。

 

十姉妹などが歌をうたうのは、主に「求愛」のためです。

要するに「ラブソング」です。

 

十姉妹などの歌を歌う鳥は、どうやって歌えるようになるのでしょうか。

これは、親から子への歌い継ぎなんです。

ひなは親鳥の歌を聞いて育ちます。

そして、ある程度成長すると、歌を歌うための練習を始めます。

人間でいうところの「発声練習」のようなものです。

それから、ずっとそばで聞いていた親鳥の歌を歌い始めます。

最初はへたくそですが、練習を繰り返して、一人前に歌えるようになります。

これが、基本で、うちの十姉妹たちも、何代も同じ歌を歌い継いでいます。

 

親鳥と違う歌は歌えるのか?

これは、実験で行われました。

ひなは、親鳥から離された環境で、歌を歌えるようになるのかという実験です。

 

実験1.同種の別の親鳥の場合

 ひなは、血のつながらない義親の歌を見事に歌い継ぎました。

 

実験2.別種の歌を歌う親鳥の場合

 ひなは、へたくそな歌を歌うようになりました。

 ここでは、義親からの歌い継ぎはなかったそうです。

 

実験3.親鳥と完全に隔離した場合

 ひなは、歌を教えてくれる親鳥のいない環境では、歌えなかったそうです。

 歌えても、歌にならないくらいのへたくそだったそうです。

 

結果

 ひなは、同種の親鳥からしか歌は覚えられず、歌い継ぎもできなかった。

 

鳥の歌い継ぎからわかること

ひなが歌の練習を始めるのは、巣立ちをしてからです。

ある程度成長しないと、歌を歌いません。

親鳥から餌を与えてもらっている間は、親鳥の歌を聞いているだけです。

 

これは、人間にも同じことが言えて、

赤ちゃんは話すことはできませんよね。でも、親の話している言葉は聞いています。

生れたばかりの赤ちゃんの言語理解度は0です。まっさらな状態です。

この状態は、生後約6か月ごろまで続くそうです。

生後6か月の間、母国語にあふれた生活の中で育つわけですから、赤ちゃんの耳は母国語に慣れていきます。

ただ、まっさらな状態で始まる言葉のお勉強なので、この期間に母国語以外の言葉を聞かせると、その言葉にも慣れていきます。

 

しかし、そのまっさらな状態は生後10か月以降になると、終了します。

もう、母国語を話す準備段階に入っているのです。

簡単な単語だと、何となく話すようになりますよね。

 

で、鳥の歌い継ぎとの共通点ですが、まさに、この状態です。

生れたばかりの時は、言葉は発せず、周りの大人たちからの話しかけを聞いているだけの赤ちゃんが、自分で話すために発声練習を始めます。

最初は言葉にならない言葉(喃語)だったものが、段々と大人も聞き取れる言葉になっていきます。

この時には、母国語を発生する練習をしているわけで、他の言葉の発生方法は練習していないのです。

日本人だったら、日本語を話すために必要な発音を出せるように発声練習をするのです。

親と同じ言葉を話そうと練習をするので、ここで方言も覚えます。

 

日本語を話すための練習をするわけですから、英語独特の発音は覚えません。

覚えないからできないのです。これが、日本人がRとLの発音が区別できない理由です。

RとLの発音を練習していないからできないのです。

 

何で発音できないのか?(何で義親からの歌い継ぎができないのか)

簡単に言ってしまうと「必要ない」からです。

生き物は限りある命の中で、生まれてから覚えることが山のようにあります。

そのなかで、今この環境で生きていくために必要なことを最優先に覚えます。

日本に生まれ、日本人に囲まれて生きている環境では、英語の発音は必要ないのです。

必要ないから覚えない。覚えないから発音が出来ないということです。

 

ひなの歌の歌い継ぎも「求愛」に必要だから覚えるのです。

他の種類の鳥の歌を覚えても、それは「ラブソング」には使えません。

何故なら、同種の鳥にその歌はただの音になってしまうからです。

 

日本人が日本語でコミュニケーションをとるように、鳥も同じ言葉(歌)でないと伝わらないのです。

 

これは、誰が教えたわけでもなく、自然とそうなるのです。

日本語のあふれた環境の中で育った子供が、いきなり英語を話したりしないですよね。

 

結局要領よくできている

今回は人間と鳥を比較して、言葉を覚えることを学びました。

つたない説明でしたが、何となくでもわかっていただけたらなと思います。

私もまだまだ勉強不足な点があるので、もっと頑張ります!

 

というわけで、赤ちゃんにしてもひなにしても、誰に教わったわけでもないのに、

必要最小限のことしか覚えないようにして、少しでも早く言葉を使えるように工夫をしているということですね。

本当、子供の成長は速いって言いますが、言葉に限らず必要最小限のことを効率よく身につけていくわけで、要領よくできてるんだなっていうのが、私の感想です。

 

ちなみに。生後10か月以降は、難しくなるといった外国語ですが、子供に教えるのなら早ければ早い方が、飲み込みは速いそうです。

例えるなら、5歳からピアノを始めた子供と、40歳から始めた大人では、

その上達速度に大きな差が出るそうです。

どうしても、大人になってから新しいことを覚えるのは難しいそうです。

何ででしょうね?そのうち勉強するのかな?

 

読んでくれてありがとうございました。