あまねの心理師への挑戦

現在放送大学で心理学を学んでいます。 メンタル心理カウンセラー取得。上級心理カウンセラー取得。

動物の色と進化。

あまねです。

今回はどうぶつについてのお話です。

さて。周りにいる哺乳類の色って、何色でしょうか?

身近な猫や犬。フェレットやリスやハムスターにうさぎ。

サバンナにいるライオンやチーター、キリンやシマウマ。

様々な模様の動物たち。色も様々。

 

・・・。

 

色は?様々でしょうか?

モノトーン(黒・白)と、茶色の3色でほとんどあらわせませんか?

灰色はモノトーングループに。ゴールドや黄色は茶色のグループに入れてください。

大雑把な色分けですが、たぶんこの3色に収まると思います。

 

赤いキツネや緑のたぬきは、自然界にはいないですよね?

 

太古の時代にタイムスリップします

 

なぜ、ほ乳類はこんな地味な色をしているのでしょうか?

それは、ほ乳類の先祖が辿ってきた苦難を知らなければなりません。

 

大昔、恐竜が現れる前、ほ乳類の祖先は明るい太陽の日差しを受け、元気に走り回っていました。

その頃の哺乳類は、昼行性(昼間活動すること)で、視覚も3色(赤・緑・青)でカラフルな世界を見ていました。

 

しかし、恐竜が台頭してくると、日中活動することは困難になりました。

日中は恐竜に見つかって捕食されてしまう危険があるのです。

そこで哺乳類の祖先たちは、危険な日中は身を潜め、暗い夜に活動をするという夜行性に生活リズムを変えていったのです。

今と違って、夜は月明かりくらいしかない暗い世界です。

前もお話しましたが、色は光の反射で認識できるので、夜行性になった哺乳類の祖先にとって、色はあまり必要なくなります。

自分の仲間と、食物(獲物)と、捕食者から身を守るためだけに必要なので、暗い夜にははっきりとした色の区別はつかなくても良いのです。

 

そのため、3色の中間にある「緑」の部分が抜け落ち、「赤」と「青」の2色を認識できるように変化していきました。

 

2色でもフルカラー

現在でも、この哺乳類の先祖のDNAを受け継いでいる哺乳類は存在します。哺乳類のほとんどは今でも2色しか認識できません。夜行性の哺乳類もたくさんいますよね。

それは、太古に恐竜が存在した影響からの名残なのです。

そして、現在も2色しか認識できないのは、今でも夜行性であるからなのです。

かといって、赤と青しか見分けられないわけではありません。

フルカラーで世の中を見ています。

ただ、色と色の境界線がはっきりせず、ぼやーっとしています。

色の区別がつきにくいのです。

 

そこで。ひとつ質問です。

絵の具で全部の色を混ぜると、何色になるでしょうか?

 

そう。「茶色」です。

 

これが、ほ乳類の色が、「白」「黒」「茶色」の3色しかない答えです。

(白と黒は基本的に「色」ではありませんので、2色しか認識できなくても見分けられるのです)

要するに、茶色はオールマイティな色なんですね。2色しか認識できなくても、違いが分かりやすいのです。

身体の色が赤や青だったら、目立ってしまってそれこそ、捕食されてやすくなってしまうし、逆に獲物に気づかれて逃げられてしまいますよね。

 

そこから、自分たちの住む場所にあわせて、「保護色」になる色に変化していったのです。

サバンナは茶色の世界なので、茶色の動物が多いですよね。

木々の木漏れ日の下で生活する動物は、白黒(光と影の陰影がはっきりする)がおおいですね。パンダやバグがその代表です。

北極に住む動物は、白いですよね。雪の白色になっています。

 

この保護色になれるのも、たどたどしくもフルカラーの世界を見ているからなんです。

 

人間って本当に3原色の世界をみているの?

最後に人間についてお話します。

同じ哺乳類でありながら、人間は「赤」「緑」「青」の3色を認識する目があります。

夜行性ではなく、昼行性です。

これは、人間の祖先が恐竜の絶滅後に進化したからだという説があります。

専門用語で、「旧世界ザル」といわれるカテゴリーに入ります。

旧世界ザルは、昼行性のため、光を受けて生活をします。そのため、果実などの食物を探すとき、「色」の見分けが必要になってきます。

そこで。ずーっと昔に捨ててしまった、3色の世界を取り戻そうとしたのです。

失われた「緑」の復活です。

ただ、厳密にいうと、この復活した「緑」も、実は「赤」から分裂した、赤系統の緑なんです。なので、私たちが見ている緑は、限りなく赤よりの緑なんですね。

で、赤よりの緑なので、私たちは赤から緑に変化する色の区別には敏感なんですが、逆に青よりの緑の区別はぼやーんとしてしまっているんです。

実生活ではわかりにくいと思うのですが、これを裏付けることも日常生活にあふれています。

 

例えば、信号機。

緑色のライトなのに、「青信号」って言いますよね?

それに、違和感を持つことなく、普通に使っていますよね。

初夏のころ、「青々と茂った草木」なんて言葉も使いますよね。

もちろん、草木は緑なのですが、これも違和感なく使ってますよね。

 

気になったら、お天気の良い雲の少ない夕方に、空を眺めてみてください。

ちょうど、夕日と夜の境目が見えるころです。

どちらの空の方が、グラデーションがきれいに見えるでしょうか?

西の空は、茜色のグラデーションが。

東の空は青のグラデーションが見えると思います。

よりたくさんの色を感じるのは、西の空だと思います。

 

ということで、今回はまたまた視覚のお話でした。

今の動物の生活行動や色が、まさか恐竜時代の名残だったとか、結構スケールが大きかったかなって思います。楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

※進化論には諸説あります。私の今回の記事が100%ではありませんので、ご了承願います。

 

読んでくれてありがとうございます。