あまねの心理師への挑戦

現在放送大学で心理学を学んでいます。 メンタル心理カウンセラー取得。上級心理カウンセラー取得。

見えることの不思議。

見えることについて、考えたことはありますか?

「目があるから見える」

というわけでもないのです。

今日は、見ることについてお話します。

目に映る方法

普段何気なく見ている日常風景ですが、どうやって認識できているのか。

これが、目の作りの面白いところなのです。

大抵の人は、目に見えたものは、網膜に映って見えるっていうことはご存じかと思います。では、網膜のお仕事はなんでしょうか?

簡単に説明すると

 ・明るさを感知する

 ・色を感知する

ことです。

 

そう、明るさと色は、別々に感知されているのです。

これには理由があって、本来私たちは、今目に見えているもの自体を直接見ているわけではないのです。

どういうことかというと、

まず、モノを見るためには「光」「明るさ」が必要です。

暗闇では何も見えませんよね。

光がモノにあたり、その光をモノが反射した光を目でキャッチして、見ているのです。

なので、モノが反射した光を見ているわけで、モノそのものを見ているわけではないのです。

ちょうど、月や星を想像してみるとわかりやすいかもです。

月や星も、実際にあるのだけれど、太陽からの光がないと見えないし、見える部分は太陽の光を反射している部分だけですよね。

これが、日常生活でも同じことが起きているのです。

 

そして「色」です。

色は、光の波長の反射によって目に映り、私たちは色を認識できるのです。

人間が見ることのできる波長には3種類あって、その3種類の波長の組み合わせで様々な色が見えるのです。

 ・色の三原色

 ・光の三原色

なんて、勉強したことないですか?

光がモノにあたったとき、そのものの色が光をはね返したり、吸収したりして、色が決定します。

なんか、科学のお勉強みたいですよね(笑)

 

光と色の合体

合体って・・・(;^_^A

最初に書いたように、明るさと色は、網膜の別々の場所で認識されます。

網膜から脳に繋がる神経の束を、明るさと色は電気信号として送られて、脳の中で合体します。

そう、電気信号です。

私たち、電気で動いているんです!知ってましたか?

 

で、脳に送られた明るさと色が合体して、また神経を通して「見た」と私たちは理解するのです。

一体どんだけ高速でこんな作業をしているんだろう?って思いませんか?

ネットの動画みたいに、ラグがあったら危険ですよね。

軽やかに自然に「見る」という行為は、目と脳が常にフル稼働で働いているおかげなんですよね。感謝。

 

そうすると、私たちは、脳の中で作られた「絵」のようなものを見ているということになるんです。人によって見え方が違ったりするのも、なんとなくわかりますよね。

 

盲点ってあるの?

見え方が分かったところで、次は盲点です。

「あー、盲点だった」

「恋は盲目」

なんて使われることがある「盲」の字ですが、

ちゃんと漢字に「目」が使われているくらいなので、目にあります。

モノを見る時は、網膜が活躍します。その網膜には脳に伝わる神経の束がつながっていて、その神経の束の部分には網膜がないのです。

これが、盲点です。

普段生活していて「あ、盲点がじゃまで見えない」なんていうことはないですよね。

これも脳のなせる業。盲点の部分もきちんと補正してくれているんです。

なので、私たちは盲点に悩まされることなく、見ることが出来るのです。

本当、脳って、働き者ですよね。

 

視界全てが見えてるの?

正面を向いて、両手の人差し指を目の前にして、だんだん離していってみてください。

指が見えなくなった場所が、「視野」です。

目に映っている部分のことですね。

この視野全部、見ているのかというと、実はそうでもないのです。

先ほど、脳は働き者だと言いましたが、脳もさぼりたいんですよ。

100%本気出してたら、一日もたないんです。疲れちゃうんです。

なので、脳も「手抜き」をします。

今、必要のない部分の情報は、少し手をぬいて扱ってしまいます。

わかりやすく言うと、モデルさんを際立たせるために、背景を少しぼかすっていう感じですね。

あまり必要としない部分は、解像度を落として私たちに見せているのです。

実際に、体験する方法がありますので、紹介します。

 

脳がさぼってる実験

新聞紙か、大きめの本や雑誌を用意してください。

中心のある1行だけに焦点を合わせて、目を動かさずに、端の文字を読んでみてください。

 

・・・。

 

読めましたか?わかりましたか?

 

たぶん、ぼやけて見えたり、点に見えたりしませんでしたか?

しっかり読めた方は凄いです!不思議です(笑)

 

私たちは、端から端までしっかりと見えているようで、実は本当に必要な部分しかしっかりと見えていないのです。

逆に言えば、本当に必要な部分は際立って見えるように脳が調整してくれているといってもいいかもしれません。

 

やっぱり、脳は働き者ですね。

 

見えることの不思議はまだまだたっぷりとあります。

また、まとめてみようかと思います。

 

読んでくれてありがとうございました。