人間の三大欲求とダイエット。
あまねです。
今回は、上記のテーマでダイエットについてお話をします。
人間の三大欲求とは
①食欲
②睡眠欲
③性欲
です。
単純な「欲」ですが、これは「本能」なんだと思っています。
食欲は、生きるためのエネルギー源です。
食事をしないと、人間はエネルギーを補給できずに死んでしまいます。
睡眠欲は、そのまま「眠ること」です。
1日に1回は睡眠をとって休息しないと、身体や精神に悪影響です。
眠ることで、翌日の行動に備えるために必要な行為です。
性欲は、子孫繁栄のために生命全てに刷り込まれている本能です。
人間は「子供」を作るためだけにセックスを行うわけではない珍しい動物です。
セックスが、コミュニケーションのツールとして使用されています。
個人的には、その点も踏まえて、「性欲=楽しみたいたい欲」と解釈しています。
これが、人間の三大欲求です。
この欲求は意識・無意識的に自然に発生するもので、自分で押さえることは難しいのです。
うつになると消滅する
しかし、自分で押さえることが難しい三大欲求も、何故か「うつ」などの精神疾患になってしまうと、どこかへ消えてしまいます。
うつを例にして実体験を加えながらお話します。
うつになると
①食欲・・・なくなる
②睡眠欲・・・不眠になる
③性欲・・・楽しみがなにもなくなる
と、みごとに三大欲求が否定されてしまいます。
私はこれを「身体が死にたがってる現象」と勝手に命名しています。
先に書いたように、三大欲求は「本能」です。
生きるために必要な、意識・無意識に関係なく現れる自然な行動です。
その全てを体が「必要としない」と判断してしまうのが、うつなどの精神疾患の怖いところです。
生きる気力がないわけなので、適切な治療を受けないと、「自殺」へと向かってしまうのです。
うつで食欲がなくなるとどうなるか
私は、1か月で10キロ体重が減りました。
食欲はまたくなく、それでも何か食べないと・・・という気持ちはあったので、
その当時食べやすかった「冷凍ミカン」を食べていました。
普通に考えて、1か月で10キロの体重減って、どんなキツイトレーニングをしたのか?っていう状態ですよね?
ただ食べないだけでも、10キロ減ることはないと思います。
お腹が空くという感覚がなくなり、食べ物を見るのが嫌になり、匂いを嗅いだだけで胃もたれする感覚になる。そんな感じでした。
体全体で食事を拒否していた感じです。
でも、これはうつの「食欲不振」であって、「拒食症」などの摂食障害ではありません。ここがポイントです。
健康な人が食べなかったらどうなるか
世の中にはいろいろなダイエット法があふれています。
メインとなるダイエット法がいまだにないということは、そういうことです。
どれもある程度効果があって、ある程度効果がない。
楽して痩せる方法なんてないんですよね。
で、健康な人が、ダイエットをしようとして、例えば食事の量を極端に減らしたり、
1つの食材をターゲットにして単品ダイエットをしたとします。
最初は目に見えて体重が減っていくのが分かると思います。
うれしいと思います。続けようと気合が入ると思います。
しかし、一定期間が過ぎると、体重は減らなくなります。特につまみ食いをしたわけでもないのに、減らないどころか逆に増えてしまうこともあります。
大抵の人は、「停滞期」と思うかもしれませんが、この場合は停滞期ではありません。
身体の自然な「本能」による現象です。
健康な人が、いきなり食事の量を減らしてしまったり、偏った栄養だけの食事にしてしまうと、まず、身体がびっくりします。
そして、しばらく続けていくと、
「今は食べ物が食べられない危機的な状況にあるのでは?」と身体が危機を感じます。
そうすると、少量の食事でも、危機を感じている身体はどうにかして体に蓄えようと働きます。普段なら、消化され、排出されていくものも、「脂肪」として体に蓄えようとしてしまうのです。
そのため、一定期間が過ぎると体重が減らなくなるのです。食べた分だけ身体が蓄えてしまっているからです。
そこで食事量をもっと減らそうとすると、逆に身体は「食べて!」と訴えてきます。
ダイエット中に、おいしそうなお菓子の誘惑に負けてしまうのも、このためです。
「本能」が、「食べて!」と訴えかけたら、それには逆らえないのです。
そして、一度食べてしまうと、止まらなくなる。これも「本能」です。
次いつ来るかわからない「危機」に備えようと、身体が栄養を蓄えようとするのです。
そう。これが「リバウンド」のシステムです。
リバウンドの時期は、食べた以上に蓄えてしまうので、私はこの時期の自分の体の中に、「カロリーの増幅器がついている」と命名しています。
100キロカロリーが、1000キロカロリーに体の中で増幅されているような感覚です。
健康な方は、ぜひ、食事制限以外の健康的な方法でダイエットをしてくださいね。
同じ食べないのに何で結果が違うのか
健康な方は、食事制限のダイエットを失敗しがちです。
うつなどの精神疾患の方は、自分の意志と関係なく体重が急激に落ちていきます。
この違いは何でしょうか?
それは、健康な方の場合は、身体が「蓄えよう」「食べて!」と訴えるのに対し、うつの時は、その「本能」が無くなっているため、身体が「蓄えよう」「食べて!」と訴えてこないからです。
食べないし、身体が蓄えようとしないのですから、体重も激減です。
これは、毎日生活を共にしている人にもわかるくらい、見た目も変わります。
身体が「死にたがってる」からこそ、食事は「必要ない」と判断されて、食べられなくなるのです。
こんな不健康なダイエット・・・。ダイエットではないですけど。危険です。
私がうつの治療を始めた時、主治医から「どうなりたいか」と聞かれたとき、真っ先に「食べたいです」って泣きながら答えたことを今でも忘れられません。
気持ちは食べたいのに、身体が受け付けない。みるみる痩せていく。
こんな恐怖は体験したことなかったです。餓死するかと思ってしまうくらいでした。
食べられないのと摂食障害の違い
さて。
全く食べることが出来ず、餓死するんじゃないかという恐怖を味わった私ですが、
この時の私は「摂食障害」ではありません。
摂食障害は、「自分の意志で食事を制限したり、過食(嘔吐)する」病気です。
私は自分の意志で食べなかったわけではないので、あてはまりません。
では、どのような人が、摂食障害になってしまうのでしょうか?
摂食障害は「拒食症(食べない)」と「過食症(たくさん食べて吐く)」とありますが、まず症状として現れるのは「拒食」です。
上に書いた、健康な人が極端な食事制限を「本能」に逆らって続けることで発症します。「本能」に逆らって続けてしまうので、身体にとっても負担がかかってしまいます。
内臓の機能不全や、脳障害(精神疾患含む)にもなります。
最終的には死に至る本当に怖い病気です。
私は、この症状を「自ら本能を捨てた行為」と命名しています。
本能を自分の意志で捨ててしまったので、限界がありません。
成人女性で体重20キロ代でも、「太ってる」と感じてしまうくらい、精神的に崩壊してしまう、恐ろしくて悲しい病気です。
「拒食症」とまではいかなくても、その1歩手前で立ち止まった方。本能を捨てなかった方。そのような方の一定の方が、「過食症」になってしまいます。
激しいリバウンドです。
大抵の人は食べられないというくらいの量を一度に一気に食べてしまいます。
そして、食べた後、激しい後悔に襲われて、食べたことをなかったことにしようと「嘔吐」するのです。
「食べたい」と「食べたくない」の葛藤が常に頭の中でぐるぐるしています。
重度になると食べることしか考えられなくなります。
そして、「食べる」「後悔」「吐く」の繰り返しになってしまいます。
この状態も身体にはとても負担がかかることです。
無理やり嘔吐するわけですから、胃酸によって食道や歯・歯茎が傷つきます。
また、胃酸を体外に出してしまうため、消化に必要な胃酸が不足し、消化不良から胃や腸にも負担がかかります。併せてきちんと消化・吸収が出来ないため、肝臓や腎臓など、主要な臓器にもダメージが蓄積していきます。
もし、自身が摂食障害かも・・・と思った方は、専門医へすぐに行ってください。命の危険が迫っている状態です。
ただ、摂食障害は、患者本人は「隠す」傾向にあります。「拒食」「過食」どちらもです。そして、周りは知らないので「最近やせたね」と、褒めてしまいます。褒められたことで、症状が加速してしまいます。
また、結果(痩せた)が出ていることで、本人も辞めようとせず、そのため自分が病気であるということを認識すること・させることがとても難しい病気です。
もし、これを読んでいる方のそばに、最近急激に痩せた方がいたら、ひと声かけてみてください。「どうやって痩せたの?」って。そして食事に誘ってみてください。
それで、ある程度その方の症状が分かるかと思います。
もし、そばに摂食障害の方がいるのなら、「食べなさい」「吐かないでください」という命令はしないでください。それは本人が一番わかっていることです。
本人のペースに合わせて「一口食べる?」という感じで薦めてみてください。
まとめ
今回は、ダイエットについて書いてみました。もちろん健康的なダイエット方法も、山のようにあふれています。
ただ、今回とりあげた「うつの痩せ」「摂食障害」は、「本能」が機能していないことによる、命の危機的状況な痩せ方だということを覚えておいてくれたらいいかなって思います。
食事のありがたさを実感し、身体を動かすことの楽しさを感じながら健康的なダイエットを行ってほしいです。
私もだいぶ食事はとれるようになってきましたが、まだまだほぼ流動食がメインです。
外食も、友達とは行けません。
それでも、「本能」を取り戻すため、治療を続けていきます。
まだ死にたくはないので。
読んでくれてありがとうございます。